雪ちゃん丸とは
「日本に生まれて良かった!お百姓さんありがとう!」
と叫びたくなるような、銀シャリ亭がお客様にお届けしたい【白ご飯】のことです。
「へえ~、じゃあ、どこ産の何という品種を使っているの?」
と思われた方も多いのではないでしょうか?
申し訳ございませんが、一言ではお答えできないのです。
米トレーサビリティ法により「国産米です」とはお答えできるのですが、
ここに「〇〇産の〇〇という品種のお米です」とは書けないのです。
何故か?
何故一言でお答えできないかというと、雪ちゃん丸は「進化する独自ブレンド」をしているからです。
「進化するってどういうこと?」
日本には「四季」があります。
夏には半そでを着て夏のレジャーをし、冬にはコートを羽織り鍋物のようなものを食べたくなります。
四季折々、収穫された「旬」のものは美味しく、そして体がそういうものを欲しています。
1年に1回しか収穫できないお米は、10月から11月は新米の時期であり「旬」だと言えるでしょう。
そして新米の美味しさはなんと言っても「香り」です。
新米だから美味しいのではなく、新米らしい香りがある白ご飯だから美味しいのです。
新米の時期は「新米らしい香りがあるご飯」を食べたいと思うのではないでしょうか?
では「真冬」や「真夏」などの新米の季節じゃない時期はどうなのでしょうか?
例えば真夏の食欲の落ちる時期に美味しく感じる白ご飯ってどういう白ご飯だろう…
と私たち銀シャリ亭は考えました。(もちろん、食感や味は人それぞれ好みがありますよね)
真夏には粘りの強いご飯より、のど越しがすっきりした感じのご飯の方が美味しく感じるのではないかと考え、季節によって独自にブレンドを変えることにしました。
進化するというのは
「季節によって美味しく感じる白ご飯になるように独自ブレンドを変えていく」
ということなのです。
ご飯選びの新提案!!「雪ちゃん丸」
「美味しいご飯」と一口に言っても、私たちが『季節によって美味しく感じる白ご飯』は違うのではないでしょうか?
銀シャリ亭の大冒険が始まりました。
お客様を四季折々の「白ご飯」の大冒険にお連れしたいと思います。
大冒険、といっても本当に「微妙~~な違い」だと思います。白ご飯ですから・・・
それでも私たち銀シャリ亭は、季節によってブレンドを変えた最高の白ご飯と共に自慢の定食を提供し、
ご来店頂いた皆様に「美味しかった!」と思って頂けるように努めてまいります。
まだまだ勉強中で発展途上ですが、いつか「日本に生まれて良かった!お百姓さんありがとう!」と叫びたくなるようなご飯を目指し、スタッフ一同チャレンジしていきます。
「お米、変わったでしょ?」
「そ~なんですよ、暖かくなってきたので変えてみました。
力が出るようなしっかりとした味の〇〇米をブレンドしてみました!」
・・・そんな会話をお客様と出来る日を夢見て!!
銀シャリ亭が目指している「雪ちゃん丸」の姿
1.外観 白くて、キラキラと輝いている
2.香り 心があったまる、記憶をくすぐる香りがある
3.食感 ふわふわとした空気を一粒一粒がまとっている
4.食味 雪解けのように、どのおかずとも調和する
5つ星お米マイスター(お米屋さん)と、私荒木(米・食味鑑定士)が厳選してお届けしております。
ブレンドしているので「〇〇産の〇〇という品種のお米ですとは書けないのです」と前述しましたが、2022年夏は「くまさんの輝き」をメインに据え、スッキリ感を出すために「ひとめぼれ」(岩手県産)をブレンドしていました。秋口には、もう少しモチモチ感を強めて、ふわ~と香りを強めたかったので「ミルキークイーン」(低アミロース米・鹿児島種子島産)をブレンドしました。
さあ、2022年度産の新米が出そろって参りました。
新米を見て、触れて、最適な炊き方を試行中です。デビューまであと暫くお待ちください。
雪ちゃん丸2号を初めて食べたときの“感動”
2022年9月に「雪ちゃん丸2号」が登場しました。
炊飯機の蓋を開けたときのあの粒立ち。しゃもじを入れた時、一粒一粒がしっかりしているのに、一粒一粒がほぐれていく感覚。一口口に含んだら「モチモチ」として、それでいてどのおかずとも調和する…スタッフ一同感動しました!
「ブレンドという工夫」で美味しく進化
お互いの良いところが引き立つように、弱いところを補えるようにブレンドしております。
単一銘柄米として十分流通する「くまさんの輝き」や「ミルキークイーン」をより「美味しくするために」ブレンドしています。有名銘柄米で価格の高いお米は美味しいものが多いですが、ブレンドという工夫をすることで、有名銘柄米に匹敵する「雪ちゃん丸」に進化しているのです。
美味しいご飯を炊くには???
「お客様に美味しいご飯をご提供したいけど、どうすればいいだろうか?」と、長年考えてきました。
それには「自家製米にして精米したての新鮮なご飯をご提供しよう。
美味しいご飯をお手頃価格でご提供するには自分達が工夫して各店で精米をすることだ」という考えに至りました。
熊本地震が転機に
ただ、オペレーションを考えるととてもじゃないけど大きな課題がありました。「業務をこれ以上増やせない」と。
当時熊本地震からの復興で多くの方が熊本を訪れていて、毎日多くのお客様にご利用頂いておりました。
そんなある日、突然ひらめいたのです。「今使っている計量と洗米を自動でしてくれるライスロボに、精米機能をつけて、自動で精米→計量→洗米→排米してくれる新しいライスロボがあればいいんだ!」と。
このアイデアは後に2018年「発明の名称 全自動精米洗米炊飯機」特許第6317010号となりました。
この特許を足掛かりに、「美味しいご飯をご提供するにはどうしたらいいか?」を追求して2020年に「発明の名称 炊飯方法」特許第6703512号として2つ目の特許が登録されました。
いよいよ念願の自家製米へ
ご承知のようにコロナ渦となり2年半、今はwithコロナとなりました。
このピンチをチャンスと捉え、お客様が少ない今こそ、長年考えてきた「自家製米をする時だ」との思いが強くなりました。これまで温めてきた炊飯方法を今、やる時だと!!
2022年7月、これまで使用していた炊飯機(ライスロボ)を除却し、各店舗に順次精米機・洗米機・炊飯機を導入して、「炊飯」という定食屋の心臓部を一新しました。自社特許を応用した炊飯方法です。
毎日 面白いです
銀シャリ亭がお客様に届けたい白ご飯にするために、これまでの5倍、いや10倍の人の手が必要となりました。
「加水係数は〇〇に変更」「精米時の圧は〇〇に変更」「浸漬方法は〇〇に変更」など、挑戦を続けています。
「炊飯」するまで一日に1回のお米の補充と、洗米スイッチを押すだけだった頃に比べれば、時代に逆行しているのかもしれません。時にはスタッフ間で意見が対立することもありますが、「やってみないとわからないからやってみよう」で意見がまとまり、美味しくなっていく【白ご飯】に出会えるので毎日ワクワクしています。
銀シャリ亭が目指す「雪ちゃん丸」へ
お米を目で見て、手で触って、愛情を持って取り組まなくては、微妙~な変化などわかりません。
相手は小さな白い粒です。玄米のうちは、この小さな粒は「発芽」します。生きています。
私たちは命を頂いて、命を繋いでいます。
玄米を美味しい白ご飯にする。
お百姓さんが丹精込めて育てたお米を、銀シャリ亭が働くことによって、美味しい白ご飯としてお客様にお届けし、喜んで頂きたいです。そしてお米の消費に少しでも役に立ちたい、そう願っています。
銀シャリ亭のご飯の選び方は?
ワインには、お料理に合わせてワイン選びをサーブしてくれる「ワインソムリエ」さんがいるように、
お米には小売り業さんが取得する「5つ星お米マイスター」さんがいます。
一般社団法人日本ソムリエ協会によるとソムリエの有資格者は2022年1月現在で約38,000人。
一方、一般財団法人日本米穀商連合会によるとお米5つ星マイスターの有資格者は476人です。(両団体のHPより)
銀シャリ亭でご提供する白ご飯は、「5つ星お米マイスター」と「米・食味鑑定士」がタッグを組み、厳選してお届けしています。
こだわるのではなく、楽しむ
ご飯は日本人にとってとても身近で日常生活に欠かせないものなので、ワインのように嗜好品ではありません。
ただワインに楽しみ方があるように、令和の時代の「白ご飯」の楽しみ方をご提案したいのです。
銀シャリ亭からお客様へご提案したいのが「美味しいと感じるご飯は、季節によって変化するのではないですか?」ということです。
寒い時期には粘り気のある白ご飯を
お餅の支出は12月の1か月間で年間総支出の6割を占めます。
昔から暮れには鏡餅をお供えして、元旦にはお雑煮を頂く習わしがあります。
またお餅を食べるのには「お正月の三が日に極力家事労働をしないでいいように」という意味合いもあります。
(お餅は囲炉裏で焼くとすぐ食べられますが、ご飯はかまどで炊かなくてはならず時間と手間がかかった)
さらにお餅は寒い冬でないと日持ちはしません。
こういった諸条件が重なり、私たちは冬に粘りのある「お餅」を食べてきたと考えられます。
このような昔からの習慣があったのが理由かわかりませんが、寒い時期には「粘り気の強いご飯」が美味しく感じられます。春には生命力を感じるような「しっかりとした味がするご飯」、暑い盛りには「のど越しがすっきりしたご飯」、新米の時期には「新米の香りが立つご飯」というように、「白ご飯」も四季折々楽しみましょう!
ご飯選びの新提案! 「雪ちゃん丸」
「雪ちゃん丸」は品種を変え、ブレンド比率を変えながら進化します。
ワインやコーヒーには多くの種類とそれぞれの味があるように、お米にも同じく様々な種類や味があります。
「微妙~な」違いかもしれませんが、お客様にとって「この米、ウマ!」と思って頂ける一膳をご提供出来るよう
これからも精進してまいります。
私の美味しい思い出ナンバーワン!
『祖母のおにぎり』
祖母の家に帰省した帰りに、祖母が持たせてくれた大きくて丸い梅干しが入った海苔巻きおにぎり。
美味しい思い出の圧倒的No.1です!
今でも指先に残る重さや、歯ざわり、ご飯の旨味、塩味、周りの風景等思い出すことができます。そのおにぎりが本当に美味しくて、夢中になって食べていました。4歳ごろの記憶です。
「ばあちゃんのおにぎりはバランスが良かったんだよね(=4歳児の記憶)」と上から目線ですが、『このおにぎりは、誰が何時間後に食べるのか?』ということを計算して握られていたんだから、それはそうだろうと今気付きました!!
命名秘話? 「雪ちゃん丸」
もちろん私の名前が「雪」であったというのも10%くらいあります。
ただ「雪ちゃん丸」が銀シャリ亭が目指しているご飯の姿そのもののように思えたからです。
外観 白くて、キラキラと輝いている
香り 心があったまる、記憶をくすぐる香りがある
食感 ふわふわとした空気を一粒一粒がまとっている
食味 雪解けのようにどのおかずとも調和する
【雪解けのようにどのおかずとも調和する】
・ご飯の味が強すぎてもいけない。
・季節によって感じ方もかわる。
・定食に合うご飯であること。
だから「雪ちゃん丸で、いいんじゃないかな?」と思ったのです。
~銀シャリ亭は、白ご飯をメインとする定食屋に生まれ変わります~
私の記憶にある「ばあちゃんのおにぎりはバランスが良かったんだよね」という思い出が、
私の「食」の原点にあると思います。
私たちがお客様に美味しい定食をお届けし、たくさんのお客様に喜んで頂くと、お米の消費量も上がります。
田んぼを守り、土壌を保全し、環境を守ることにも繋がります。
「日本に生まれてよかった。お百姓さん、ありがとう」と叫びたくなるようなご飯を炊く。
今後ともよろしくお願い申しあげます
2022年10月25日
株式会社 銀シャリ亭
代表取締役 荒木 雪